スペシャル
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◆ 毎日映画コンクール「アニメーション映画賞」受賞記念!スタッフ・キャストメッセージ ◆
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原作 : 緑川ゆき / 監督 : 大森貴弘 / ギン役 : 内山昂輝 / 竹川蛍役 : 佐倉綾音
アニメーションプロデューサー : 佐藤由美 / プロデューサー : 横山朱子 / 音楽 : 吉森 信
【原作 : 緑川ゆき】
大森監督やスタッフ様方・演者様方が、力を出し合ってとても繊細で丁寧に手掛けてくださったアニメーションが
素敵な賞を頂けることとなりまして、胸が熱くなっております。
50ページの小粒な原作を愛してくださり映像化したいと思ってくださった方、素晴しい映画に仕上げてくださった皆様、
掲載当時から応援くださった皆様、そして劇場へ足をお運び頂いた皆様、本当にありがとうございました。
大森監督・スタッフ様方の作品に原作として参加させて頂けたことは、漫画家として一生の誇りです。
ありがとうございました。
【監督 : 大森貴弘】
大変に大きな賞を頂き、驚き誇らしくもありますが、同時に未だにどこか実感がありません。
ただただ、緑川ゆきさんの原作を、より良い形で映像化したいと言う思いで制作しました。
感動したり楽しんだり、観て下さった皆さんの心を癒す事が出来たのなら、
それは、原作の魅力をどうにか映像化してお届け出来たと言う事で、それが何よりうれしい事です。
決して万端な環境での制作ではありませんでしたが、各々のスタッフが、
自分なりの思い入れと深い愛情を込めて仕事をしてくれたからこそ、頂けた賞だと思っています。
そして、この事は決して制作の動機には関わりのない事であるので、なるべく口にすまいと思っておりましたが、
やはり昨年3月、東北に、そして日本人の心に残された大きな爪痕は、この度の賞を頂くに当たって、
影響のあった事なのだろうと思います。
当時は制作の真っ最中でありましたが、私も、そしてスタッフの中にも、動揺とともに、
決して今はブレてはならないと言う空気を感じながら、今いる場所で、自分の仕事を続けていたように思います。
もしこの異常な状況に、傷ついた心に、何か出来る事があるのだとしたら、
いつかこの作品を楽しめるほどに立ち直った時に、癒せるものでありたい、と。
ですからこのような賞を頂くことで、この作品が、より広く多くの方の目に触れる機会を頂けるのなら、最良の悦びに他なりません。
この作品を愛し、支持して下さった審査員の方、ファンの方々、そして何より緑川先生に深く感謝いたします。
ニュース番組から流れる、阪神大震災から17年の黙祷の鐘を聞きながら──。
2012年1月17日 大森貴弘
【ギン役 : 内山昂輝】
よかった、ほんとうによかった。
いろいろ伝えたいことは湧きあがってくるんですが、うまく書けません。
とにかく、これで間違ってなかったんだなっていう感動でいっぱいなのです。
スタッフ・キャストのみなさま、お疲れ様でした。頑張りが報われたね。
そして何より観客のみなさま、ありがとうございました。
【竹川蛍役 : 佐倉綾音】
竹川蛍を演じさせて頂きました、佐倉綾音と申します。
この度は「蛍火の杜へ」をこのような素敵な賞に選んで頂き、ありがとうございます。
原作のいちファンだった私が、制作側として感謝の意をお伝えできることをとても嬉しく思っております。
私事で恐縮ですが、「蛍火の杜へ」は私にとって転機となった作品でした。
そんな思い入れの強い作品をこうして評価して頂けることに並々ならぬ感動を抱いています。
この作品をご覧になった皆様の心に、何か余韻を残せていたら幸いです。
【アニメーションプロデューサー : 佐藤由美】
大好きなこの作品を映像化することができたら…というささやかな希望からスタートしたので、
まさか劇場にかけていただけるとは思いもよらず、
そして今回このような栄誉ある賞をいただけるとは夢にも思わず、あまりの出来事に現実味がわかずにおります。
『夏目友人帳』シリーズから共に苦労を分かち合ってきたスタッフと積み上げた作品で、
賞をいただいたということが何よりも嬉しく、そして誇りに思います。
素晴らしい仕事をしてくださったスタッフと、支えてくださったたくさんの方々、劇場に足を運んでくださった方々、
そしてこの作品に出会えたことを心から感謝します。ありがとうございました。
【プロデューサー : 横山朱子】
栄誉ある賞をいただき、大きな幸せを感じています。
本作品は劇場上映用ではなくOVA企画としてスタートしました。
小さいけれど、多くの人に愛されるような作品になっら良いなと思っていました。
それが皆様の御蔭でどんどん広がり、気が付いたら、このような賞をいただくまでに
なっていました。何だか少し不思議な気分です。
大森監督、佐藤プロデューサーほか制作スタッフの皆さま、キャストの皆さま、
どうもありがとうございました。
そして、作品を愛し、応援してくださった全ての方々に感謝致します。
これからも素敵な作品をお届けすべく、日々努力して参ります。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。
【音楽 : 吉森 信】
僕が作曲を始めたのは、その昔、大好きな女の子に大好きだと言えなかったから。
それを伝えるのには、作曲して演奏するのが一番だと思ったからだった。
そして、この「蛍火の杜へ」の作曲をするにあたっては、このおはなしのギンと蛍のように、
大切な誰かを想う気持ちを音楽にしようと、ずっとそう思っていたんだけど、
それはとても幸せな時間であった反面、後々これほど苦しい思いをすることになった作品は、僕にとって初めてでした。
とにかく、制作中はいろんなことがあったのですが、最終的になんだか完成を共有出来なかったように感じて、
いつのまにか作品ごと僕から離れていってしまったような気になったりもして、ひとりで長い間、ずっと落ち込んで拗ねていました。
ほとんどいつも僕の考え過ぎだったとしても、それはそれは、毎日悲しくて大変だったんだ。(笑)
それでも、少し矛盾しているのですが、何故か始める前から、この作品が僕にとって一生の宝物になる、と信じられていて、
出来上がってから、実際にその通りになったと、そう確信していたのでした。
だから、このたびの受賞のお知らせは、その宝物のふたを、もう一度開けて見せていただいたような、そんな感じがしていて、
映画が完成してから、誰にもきちんと伝えられていなかった喜びをお伝えする機会を、
改めて頂けたようで、今はただ穏やかに感謝するばかりです。
おおたか静流さんはじめ、参加していだたいた全ての音楽家の方々。
緑川ゆきさん、大森監督、アニプレックス横山様、ブレインズベース佐藤様はじめ、
制作、宣伝に関わられた全ての皆様。
それから、この作品を応援していただいていた全ての皆様。
どうもありがとうございました。
そして、受賞のこと、本当におめでとうございます。